NEW MUSIC TROLL - JAN

新ブログです。新企画”New Music Troll"を思い付きで始めます。日々続々とリリースされている新譜の中から僕の網に引っ掛かったものをザーッとピックアップしてダダーッと並べてスーンと紹介するスタイルでいこうと思います。今までは年末に「あたしの年間ベスト決定!発表するぜ!」とかやってたんですけど、アーティストとタイトルのテキスト情報だけ並べても、見る方からしたら「ぜんぜん知らんわ(閉)」「趣味合わんわ(閑)」「何がオモロイんじゃ(問)」ってかんじだったじゃないですか。自分的にも時間かけて選びはするもののテキストのみのSNS1投稿で終わるのも勿体ないような気がしていましたし、私的アーカイブとしても有用ではあるので、やっていこうと思います(予定)。初めは3ヶ月毎のつもりで書き始めたんですけど、例によってボリューミーになったので1ヶ月毎にしました。その月にリリースされた作品の中から際限なくセレクトしています。
企画タイトル“New Music Troll”の"New Music"はフィラデルフィアのインディーバンドAnother Michaelが2020年に発表した大変美しい曲"New Music"から、"Troll"は英ポストパンク・レジェンドThe Fallの2015年作品『Sub-Lingual Tablet』収録の大変な曲"Fible Book Troll"から着想を得ています。
We were up late online talking about new music
And you sent me a link to a song that I’d never heard before
I need to get my headphones on
Just think about the long pause after it’s gone
And never forget the times I was wrong
I swear I’ll follow along
Michael Doherty (Another Michael) - "New Music"(YouTube)
I want a Facebook troll 
I want a fucking Facebook troll
Mark E. Smith (The Fall) - "Fibre Book Troll"(YouTube)

うーん、どちらも名曲。にしてもマーク・E・スミス、50代後半にもなってずいぶんと素敵な歌詞を書くなぁ。
ちなみにブログタイトル"ENOUGH IS ENOUGH"の由来は、僕が"ENOUGH"という単語が好きだからです。
では1月編()いきまーす。

 A Culture of Killing - Dissipation of Clouds, The Barrier
伊アナーコ・パンクスの3作目。男女ツインボーカルのゴス系ポストパンク。P.I.Lというかジャー・ウォブルっぽいダビーなグルーヴを響かせる曲もあり。

AJ Suede - Indica Music
シアトルの多作ラッパーAJ Suedeの23年1作目。ビートを強調しないスムース&ミニマルなトラックが特徴で、中でも『Darth Sueder 7』の1曲目“Waterbed”での夏木マリ「ガラスの絆」サンプリングには驚かされた。昨年はTelevangelやSmall Professorといったプロデューサーとアルバム単位で組むか若しくはセルフプロデュースかであったが、今作は全9曲で計8名のトラックメイカーが参加。dopeなアートワークも◎

Ben Seretan - heaven is a void between load screens (my big break 2020 - 2022)
SSWとしての20年作『Youth Patrol』が素晴らしかった彼だが、フィールド・レコーディング/アンビエント作家としても2018年から毎週新曲を公開する“My Big Break”というプロジェクトを進行中。今作は20年から22年までの"My Big Break"から15曲を収録。

Brainiac - The Predator Nominate EP
カルト・シンセ・パンクBrainiacのデモ音源集。97年のジム・オルークProd.作『Electro-Shock for President』のリリース直後にTim Taylor(Vo.)が自動車事故で死亡し、バンドは活動を終了してしまったが、その同時期の録音がついに日の目を浴びた。本作のリリースに合わせて今年2月に生き残りメンバーでBrainiacが再結成され、モグワイのUKツアーにサポート・アクトとして出演。今後も動きがあるかも。

Fatboi Sharif & Roper Williams - Planet Unfaithful
Akai Solo, Pink Siifu, YLなどにトラックを提供するRoper Williamsと個性派ラッパーFatboi Sharifの21年『Gandhi Loves Children』に続くジョイントEP。

Franciska - Tryghed
スウェーデンはヨーテボリのレコードショップ兼レーベルDiscreet Musicより。Discreetらしい宅録Lo-fiアンビエント。

Grant Chapman - Indentations
英アンビエントレーベルMetronより。ニューヨークのパーカッショニストのデビューFull。

GREY FACTOR - 1979​-​1980 A​.​D. - Complete Studio Recordings
78年結成、L.A.のシンセ/ポストパンクバンドGrey Factorのスタジオ録音が初リリース。当然今となっては誰も知らないバンドなのだが、やっぱり好きな時代の好きな音。

Ibukun Sunday - Mantra
ナイジェリアのサウンド・アーティストによるアンビエント作品。Dylan HennerやLoraine JamesのリリースもするUKレーベルPhantom Limbより。

Jamee Cornelia - ART SCHOOL DROPOUT
アトランタの"diy alternative rapper"。トラップ、エモラップ、メンフィス・ラップなど複数のサブジャンルを散りばめながら全18曲バラエティに富んだ一作。

John Cale - Mercy
巨匠の最新作。ボーカリストとしてケイルが好き。"You're a moonstruck junkie lady"とNicoを讃える"Moonstruck"が良い。

Kali Malone feat. Stephen O’Malley & Lucy Railton - Does Spring Hide Its Joy
ギターにSun O)))のStephen O’Malley、チェロにLucy Railtonを迎えたDeep Listeningな高密度の大作ドローン・アンサンブル。

King Vision Ultra - SHOOK WORLD (hosted by Algiers)
NYCのアート・コレクティブ/レーベルPTP主催Geng a.k.a. KING VISION ULTRAとアトランタのロックバンドAlgiersとのコラボレーションから生まれた作品。翌月にリリースされたAlgiersの新作『SHOOK』をサンプルソースに、Matana Roberts, Elucid, amani, Nakama, Dis Fig, maassai等多数のゲストを迎えて制作されたエクスペリメンタル・ヒップホップ・アルバム。作品の成り立ちも含めて非常にユニーク。90年代NYCのミックステープ・カルチャーへのオマージュなのだという。

Oddisee - To What End
ブルックリンのベテラン・アンダーグラウンドMC/Producerの10作目。ジャズ、ソウル、ファンクを基調にしたアップビートなコンシャス・ラップ。

Pieuvre - Hyperstretch
ベルリンのカセット・レーベルKitchen Legsより、女性三人組ポストパンクバンドの1st。No Wave Disco的なノリもありつつ、ときにはHorsegirlも彷彿とさせる。

queria comer seu pâncreas - Black Metal Memes
ブラジルの“experimental lofi emo/screamo”バンドのデビュー作。MidwestのDIYレーベルHoneysuckleより。「残酷な天使のテーゼ」のメロディーを引用したり、まんま“rei ayanami”というタイトルの曲があったりする。

Rasmussen, Flaherty, Rowden, Corsano - Crying In Space
80年代から活動するサックス奏者Paul Flaherty, ノルウェーのサックス奏者Mette Rasmussen, Henry BirdseyとのユニットTongue DepressorCrazy Dobermanのメンバーとしても活動するベーシスト/サウンド・アーティストZach Rowden, そしてBill Orcuttをはじめとして数多のミュージシャンとプレイするドラマーChris Corsanoによる即興フリー・ジャズ。

Rian Treanor & Ocen James - Saccades
ウガンダの尖ったレーベルNyege Nyege Tapesより。英プロデューサーRian Treanorと地元のフィドル奏者Ocen Jamesによるコラボ作。

Ryan Pollie - THE FRIDGE
Anti-などからもリリースがあるLAのインディーSSWによるアナログ機材を使用したライブ・アンビエント作品。

Sightless Pit - Lockstep Bloodwar
Lee Buford (The Body)とDylan Walker(Full of Hell)、によるへヴィ・エレクトロニック・ノイズ・デュオの2作目。Midwife, YoshimiO(Boredoms), 今年の頭に亡くなったGangsta Boo(Three 6 Mafia), Claire Rousayほかゲスト多数。

SIR E.U - I WILL NEVER LET YOU GO
昨年のHuerco S.のアルバム『Plonk』にも参加しているDCのエクスペリメンタル・ラッパーの最新作。初めて聴くビートに即興でラップをのせ、その場でボーカル・エフェクトを施しているというライブ作品。

Speed Plans - Statues of God
ピッツバーグのファスト&アングリーな5人組ハードコア・バンドの最新作。シアトルのパンク・レーベルIron Lungより。

The Drin - Today My Friend You Drunk the Venom
シンシナティのダーク・ポストパンクスCrime of PassingのメンバーDylan McCartneyのソロ・プロジェクトで、これが3作目。ダブ、クラウトロックも取り込む。

Tomu DJ - Temporary Suspension
サンフランシスコのダウンテンポ/アンビエント・プロデューサーのセルフ・リリース新作。当初は『If You're So Cool, How Come No One Likes You?』というタイトルでM1に“Dirt”という曲が入った全7曲だったのだが、いつの間にかそれがオミットされて全6曲に。タイトルも『Temporary Suspension』に変更されている。

Troth - Forget The Curse
オーストラリアのローファイ・アンビエント・ポップ・デュオ。Discreet Musicにも近しいヨーテボリのDIYレーベルMammas Mysteriska Jukeboxより。

Wolf Eyes - Difficult Messages
ご存じデトロイトのノイズ番長Wolf Eyes。Nate YoungとJohn Olsonを中心に、元メンAaron Dilloway含む愉快な仲間たちとひっそり作っていた私家7インチシリーズの曲をまとめたコンピレーション・アルバム。

1月編終わり。