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NEW MUSIC TROLL - JUNE

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おすすめしたい新譜を並べ立てる極私的企画"NEW MUSIC TROLL"、6月編です! Aaron Dilloway - Bhoot Ghar: Sounds Of The Kathmandu Horror House Bhoot Ghar: Sounds Of The Kathmandu Horror House Aaron Dilloway ご存じAaron Dillowayの最新作は、ネパールの遊園地Kathmandu Fun Parkでのフィールド・レコーディング作品。オバケ屋敷のアトラクション内部をスマホで録音し、加工を施さず生のままの音でお届けしている。安っぽい屋外用スピーカーから流れるチャチいシンセ・サウンド、そして単純な機器故障による天然ハイセンスなノイズ、こけおどしの仕掛けとDillowayファミリー&地元客の話し声・叫び声、etc...。これがなかなか素晴らしい。雁の餌やり、バンパーカーのぶつかる音、観覧車のベルトの駆動音(録音の直後に壊れて停止したという)といったボーナストラックも寂れたムードたっぷり。なにはともあれ夏にぴったり!余談ではありますが、2月に行われたDilloway来日公演のライブ・レポートという体で書かれた、ele-king掲載の評論家・仲山ひふみ氏によるコラム『 Aaron Dilloway Japan Tour 2023@落合Soup (2023/2/11) ライヴ(デッド)レポート 』(3万7000字!)が面白かったので、是非お読みください。暴力温泉芸者『 Otis 』をきっかけにした前半部の"ノイズ原論"は非常に読み応えがあるし、仲山氏の本分であるレイ・ブラシエ(「思弁的実在論」の命名者)のテクストを援用しながらマイアミのノイズ・ユニット To Live And Shave In L.A. およびその中心人物トム・スミス(2022年没)について日本語でかなり言及されているのもすごく貴重! Ajolote - Ajolote Ajolote Ajolote メキシコ生まれベルリン在住の前衛ジャズ・ギタリストTom Kesslerによる新プロジェクトAjoloteのデビュー作。パーカッシブなエレクトロニクスを大胆に導入しつつ、どことなくラテンのムード漂う独特のギターインプロ。