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NEW MUSIC TROLL - JAN '24

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2024年1月編です!やります!   90 Day Men - We Blame Chicago We Blame Chicago 90 Day Men 1995年結成、シカゴを拠点に活動したポスト・ハードコア・バンド90 Day Menのコンプリート・ディスコグラフィ。昨年の4月編で紹介した FACS のBrian Caseが組んでいたバンドです。最近のNumero Groupのこのラインのリイシュー企画は目の付け所がニッチすぎて、「これを出してペイできるのだろうか…」と心配になるレベル。たとえばDusterは今の時代に事故的にフィットして見事にリバイバルを巻き起こしたが、90 Day Menは絶対にそんなことにはならないだろう。かといってカルト的なフォロワーを生み出すわけでもないだろう。でもそれを掘り起こすのがNumero!Numeroにしか出来ない仕事!ありがとう!改めて聴いてみると、初期のあからさまにFugaziやSlintを想起させるアプローチが、ピアノのメロディーがリードする複雑かつ荘厳なアンサンブルに深化していく様子がつぶさに捉えられて非常に興味深い。2000年の1st『(It (Is) It) Critical Band』から2年後の2nd『To Everybody』、さらにその2年後のラスト作『Panda Park』へ至るまで1作ごとの無茶な変質に驚かされる。僕の働いているレコード屋でもBOX入荷したけど、もちろん売れ残っている! Angry Blackmen - The Legend of ABM The Legend of ABM Angry Blackmen JPEGMAFIAやclipping.やDos MonosをリリースしてきたDeathbomb Arcに所属するシカゴのラップ・デュオ。Danny Brown, JPEG, Death Grips以降と言ってよいインダストリアル~ノイズ系ビートはデビュー以来タッグを組む Formants ことDerek Allenがプロデュースしている。明瞭なフロウで語られるアルバムのテーマは資本主義、消費主義、レイシズム、実存とメンタルヘルス。アルコール依存や自動車事故などの生死に関わる実体験とともに、フィリップ・K・ディックやリチャード・マシスンといったSF作家、あるいは『ノー・カントリー』『ゼア・